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コロナワクチンの接種会場も増えてきて、打てる人達も増えてきましたね~~。
接種にはクーポン券は必要ですが、来月には順次64歳以下にも配られるとか。
予約を取るには大変なこともあるでしょうが、うちのような小さな医療機関では、予約を入れるにもけっこう手間がかかったりします。
インターネットで予約とかもないので、日々電話のコールが・・(;^ω^)
たくさんの人数は接種できませんが、それでもワクチンに関する業務は、普段の仕事内容とは異なるのでちょっぴり疲れます。
まぁ、コロナワクチンの料金は無料なので、窓口で精算はありませんが・・。
それでも、患者さんから「今日はいくら?」なんて聞かれることがあります。
コロナワクチンの接種にかかる料金は無料です。
ですが、ここ数日の間に通達が入るようになり、医療機関内でこのコロナワクチンが無料だということが強調されているのです。
今日は、コロナワクチン接種で受診された患者さんが支払う金額は?というテーマで書いてみます。
(´・ω`・)エッ!!
無料でしょ?って、まぁ、そうなのですが・・。
患者さんに、診療代を払ってもらうケースもあるよ~ってことで・・。
コロナワクチンは無料。窓口で支払う料金とは?
コロナワクチン接種で来られた患者さん。
クーポン券をはじめ接種に必要な持ち物を預かり、体温を測ってもらいます。
問診票を軽くチェックして、質問事項以外での漏れはその場で書いてもらわなければなりません。
電話番号が抜けていたり、自署の覧に名前を書き忘れていたり・・ね。
けっこうあります。
あと、生年月日は西暦で書くようになっているのに、高齢の方は和暦で書いてこられるのですよ~。
これも訂正。
患者さんにしてみれば「そんなん知らん!わからんわー。」って感じ(笑)
西暦早見表が必要です。
診察室で予診(問診・検温・診察)へ
準備ができたら、順番に診察室へ誘導。
先生は問診票を見ながら患者さんとお話しされます。
問診票の質問事項のチェック、患者さんからの質問を聞いたり副反応の説明をしたり・・。
その後、その場でワクチン接種されるところもあるでしょう。
もしくは、別室で看護師が接種する場合もあると思います。
接種後は、待合室で時間がくるまでしばらく待機です。
何も変わりなく終了すると、預かった持ち物を返却し次回の説明をします。
で、ここまでコロナワクチン接種にかかる費用は無料。
この診察室に入って、先生の予診してもらったということに対して、患者さんは診察料が発生すると思われるのかもしれません。
「今日はいくら?」と聞かれる患者さんがおられますから・・。
まぁ、コロナワクチンの接種料が無料だとはもともとからして知らないという場合もあるでしょうが・・(^^;)
インフルエンザワクチンも昨年は無料でしたが、本来なら実費で料金はいろいろですもんね。
コロナワクチンに関しては
接種実施医療機関等において、接種を行う前に予診票の確認、問診、検温等の診察を行い、予防接種を受けることが適当でない者又は予防接種の判断を行うに際して注意を要する者に該当するか否かを調べる。
「新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施に関する医療機関向けの手引き」より
でもあるように、予診は国に請求する接種費用に含まれているわけです。
* 接種費用の不徴収
本予防接種は、法第 28 条の規定による実費の徴収の対象外となっており、接種に
要する費用は被接種者又はその保護者から徴収することができないこと。
「新型コロナウイルス感染症に係る臨時の予防接種実施要領」より
こんなふうに、ワクチン接種に要する費用は徴収できないことになっています。
どんなときに診察代を支払ってもらうの?
コロナワクチン接種に来られて、予診を行った場合でも料金は無料だということはお分かりいただけましたね。
ではでは、こんなときはどうでしょう。
うちの患者さん。
予約の時間よりもめちゃくちゃ早く来られて、「いつもの薬もないので、もらって帰るわ~」などと言われて診察室へ。
いつも通り血圧測定もして、問診や詳細な身体診察・病状や療養上の注意点等を説明して、先生は薬を処方されました。
この場合は、ワクチン接種と同じ日でも診療内容はコロナワクチンとは関係ないですよね~。
同日に、ワクチン接種の前・後で別の傷病の診療を行った場合は、初診料や再診料は算定できるとなっています。
ここ数日、予防接種に係る診察の費用を保険診療とし、初診・再診料として算定しているのでは?という話しが持ち上がっているようです。
コロナワクチン接種のみでかかりつけへ行ったのに、いつものように診療代を支払っているのなら・・。
これはあり得ないと思います。
コロナワクチンは無料ですから・・。
けど、いつもの血圧の薬をもらうために診療したのなら再診料はかかります。
普段通り、定期の薬を処方してもらうために受診したのと同じです。
では、ワクチン接種に関連する症状があった場合はどうでしょうか。
もしコロナワクチン接種後で、待合室にて経過観察中に何らかの症状が発生した場合。
そんな待機中の症状に対しても、初診・再診料は取れません。
ワクチン接種のときに、予診(診察行為)があったのですから。
別の傷病というわけでもないからですね。
でも、その診療に処置・検査・投薬などがあれば、それに関しての診療項目は算定できます。
医療機関で負担金が発生するのは、コロナワクチン以外の診療があったときだけです。
コロナワクチンは無料で打てますが、医療機関でうけると初診・再診料が発生して、接種会場ならかからないなんておかしいですもんね。
アッ、接種後いったん帰宅し、副反応があってあとから来院された場合は、初診・再診料は算定できますよ。
まとめ
医療機関には、新型コロナワクチン接種の費用について、留意するよう何度か通達がきています。
「今日はいくら?」と尋ねる患者さんもおられたりしますが、コロナワクチンは無料です。
コロナワクチンが無料だと理解しておられる患者さんに、費用が発生する場合。
別の傷病に対する診察代だと説明した方が良いかもしれませんね。
ワクチン接種の日は、全部無料だと思われては困りますから(笑)