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医療事務をめざそうかな~、勉強を始めようかな~なんて思われているあなたへ。
医療事務として働くというのは、
・保険請求業務ができるようになるという専門知識を身につけること
・受付窓口で患者さんの応対をして会計をすること
大きく分けてこの2パターンです。
実際の医療現場では、窓口応対に一日を費やすというスタッフもいます。
医療機関の受付は、たくさんの患者さんの対応はもちろん、受診を受け付けるだけではなくお問い合わせに答える場面もあるわけです。
毎日、患者さんからさまざまな問い合わせや質問があります。
そんな時に、しっかり説明できる医療事務でありたいと、私も思っているのです(^^)
医療事務になると、受付で「紹介状って書いてもらえますか?」とか「診断書が欲しいんですけど・・」みたいな質問がよくあります。
電話での問い合わせでも「健康診断の証明書って書いてもらえますか?」といった具合いです。
そんな患者さんからの質問にもサッと答えられるようにしておきましょう。
本日は、紹介状と診断書がどのようなものか、どういった書類なのか、きちんとその違いを説明できるように書いていきますね。
紹介状とはどういうもの?
紹介状というのは、本来は診療情報提供書といわれるものです。
手紙ともいいますね。
それぞれの医院の封筒に入っていて、きちんと封もされています。
○○病院の△△先生宛てへのお手紙です。
あなたが、まず小さな医院にかかって、そこでは治療ができそうにもないときに、先生が次の大きな病院を紹介してくれる場合。
かかった医療機関に検査の設備がなく、他院に検査を依頼するようなとき。
もしくは、患者さんの方から○○大学病院に行きたいのですが・・とお願いされる場合もあります。
そんなときに、先生が作成する診療情報提供書。
通称「紹介状」といわれるものです。
先生は、患者さんの今までの診療経過、既往歴や投薬、受診依頼の内容を書いて患者さんに渡します。
病院の窓口で、医療事務が「この手紙を窓口に出して下さいね」といいながら封筒を手渡しされている場面、みたことありませんか。
基本、これを勝手に開けて中の内容を見たりしてはいけません。
当たり前ですよね(^▽^;)
それが、うちの医院宛ての紹介状を、開封した状態で持ってくる患者さんがたまにおられるのです。
内心・・「あなた、勝手に開けたでしょ( 一一)」と思っています。
実は、紹介状の開封は案外、医療事務がするのです。
医療秘書という場合もあるでしょうが、受診の際に持ってこられた紹介状は、患者さんが診察室へ入られる前に読んでもらえるよう事務員が開けます。
紹介状は、あくまで紹介先の先生宛に書かれたお手紙です。
その患者さん宛ての手紙ではないのですから。
医療事務から手渡されたし、自分自身のことが書かれてあるわけだから、見ても何も問題ないと思っておられのでしょう。
何かやましいことでも書かれていないか、なにか病気に関して重大なことでもないかなんて心配なのかもしれませんが・・。
先生も嘘は書きませんよ(笑)
逆に、隠されていた真実を知って、ショックを受けたなんてことも無きにしもあらずです。
家人から黙っておいて下さいといわれることも、まれにありますから。
あなたも、患者さんになったときの為に、紹介状は開けてはいけないということを覚えておきましょう(^^)
診断書って何?
診断書というものを希望される患者さんもけっこうおられます。
・仕事や学校を休んだので、その証明のための診断書
・かかった医療機関で検査をして、その結果を診断書として作成
・会社健診など他院で受けた検査の結果、再検の内容を診断
・医療生命保険など個人で提出するための書類
・施設に入るための診断書
他にも、診断書にはいろんなパターンがあります。
要は、患者さんが証明して欲しい内容を診断書として作成するということです。
患者さんが自ら持ってこられた用紙に書く診断書と、医療機関専用の用紙で作る場合があります。
うちの医院で多く作る診断書は、風邪やインフルエンザなど長い期間、学校や仕事を休んだことを証明して欲しいというものが多いです。
あとは、会社へ提出する健康診断を受け、その結果を診断書として希望されるケース。
診断書に関しては、名前や住所・生年月日など間違いがないか確認をしてもらいます。
案外、引っ越ししていたのに新住所を知らせていなかったとか、漢字がまちがっているなど、発覚することもあったり(^^;)
診断書は提出書類。
患者さんに確認してもらうので、診断書そのものを窓口で手渡しします。
封筒に入れて封をするようなことはしません。
なので、患者さんも見ることができます。
ちなみに、うちでは念のため新しい封筒を渡して、ご自由に使ってもらってますよ。
診断書に関しては、医療機関によって料金もさまざま。
けっこうな費用がかかる場合もあるので、確認はしておきましょう。
診断書と紹介状の値段についてのお話しは、
紹介状と診断書の値段はいくら?保険が効くのはどっち? で書いています。
また、参考にしていただければ嬉しいです。
紹介状と診断書の違い、まとめ
いかがでしたか。
紹介状と診断書がどのようなものか、お分かりいただけましたでしょうか。
今回は、紹介状と診断書の違いを詳しく書いてみました。
どちらも先生に作成してもらうことに変わりはないのですが、全く別のものです。
よく「紹介状の中に診断書が入っているのですか?」と聞かれますが、そんなことはありません。
紹介状の文章には、先生が診断されたあなたの診療内容についてが書かれています。
診断書という書類が入っているわけではありません。
紹介状には、患者さんの今の状態・症状がそのまま書かれてあるのです。
なので、この紹介状を何ヶ月も先に持っていくというのは、ちょっと違いますよね~。
だって、今現在のあなたの症状を書いてあるお手紙なのですから、紹介された病院へは半年後に行きます・・
といわれても、症状変わっちゃいますよね(^^;)
紹介状の有効期限は?という疑問もあるかもしれませんが、特に決まりはありません。
でも、お分かりのように遅くならない程度にしましょう。
古い紹介状を持ってこられた医療機関の先生も困られるでしょうし・・。
紹介状は他院の先生に「患者さんをよろしく」というお願いする文書で、診断書は最終結果を記す書類。
このように、紹介状と診断書は同じものではなかったのです。
紹介状と診断書の大きな違いは、持っていくところ・提出する相手が違うということでもあります。
紹介状は他院・別の病院に渡すもので、診断書は企業や学校、または保険会社のようにあなたが提出を求められているところへ持っていくものです。
紹介状や診断書とは、いったいどういったものなのか?説明できそうですか(^^)
紹介状と診断書の意味や違いを、患者さんへお伝えできるように理解しておいてくださいね。
医療事務をめざされているあなたが、受付窓口で患者さんのお問い合わせにサッと答えていけるよう、私も応援します(^^)