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医療事務のおばさん「くぅ」です。
ご存知かもしれませんが(;^_^A 、診療所に勤めています。
小児科専門の医療機関ではないので、あまり小さな子供さん達が来院されることはありません。
それでも、
・子供の血液型って調べられますか
・子供の血液型の検査っていくらぐらいかかりますか
・血液型の検査っていつでもできるのですか
なんて、問い合わせがあります。
数は多くありませんが、昔、私が勤務し始めた若かりし頃に、先輩から聞いていた清算方法があり、うちでも血液型の検査は可能です。
最近では、赤ちゃんを産んだときには血液型を教えてもらえないっと、患者さんが言っておられました。
そんなご時世なら、なおさら子供の血液型の検査費用やそのタイミングなど、いろいろ知りたいですよね~。
ということで、今回は子供の血液型の検査費用について、医療事務として書いてみようと思います。
子供の血液型の検査費用
私が子供を産んだ30年前の頃は、赤ちゃんの血液型が出産時にわかるなんて、当たり前だと思っていました。
実際、うちの子供達は2人とも、母子手帳を見ればわかります。
わざわざ、血液型検査成績という結果を貼付してくれていました。
自分は・・?というと、もう四半世紀も昔の話しはどうでもよいかもしれませんが(笑)
私のうっすらとした記憶では、血液型カードのようなものをランドセルにぶら下げてました。
いつ採血したのか、いつ自分の血液型を知ったのかは定かではないのですが・・。
自分の血液型は知っています。
10代の頃にも献血をしたことがあるし、間違いない血液型です。
赤ちゃんの血液型は調べない?理由は?
以前、患者さんから「子供の血液型を調べたいのですが・・」と言われたことがありました。
そのときは、「エッ!なんで?」「知らないの?」と思ったものです。
看護師からも「昔は、出産の時に臍帯血でシュッと調べていたよ~」なんて話しも聞いたことがあったので。
最近のお母さんは、自分の子供の血液型がわからないのですね~。
出産時に赤ちゃんの血液型を調べない医療機関が多くあるから。
これは、平成25年頃から血液型は調べなくなったということだそうです。
あ~、なので、うちの子供達の場合は調べてもらえていたんや~~。30年前のことやし・・。
ABO血液型とRh血液型は輸血をするうえで極めて重要な血液型となります。
赤血球の表面にある血液型の物質を“抗原”とよび、血清の中にある赤血球と反応する物質を“抗体”とよびます。
ABO血液型では、赤血球(抗原)の検査と血清(抗体)の検査を行って、血液型をA型、B型、O型、AB型の4種類に分類します。
Rh血液型には数多くの抗原がありますが、D抗原がある場合をRh陽性(Rhプラス)、D抗原がない場合をRh陰性(Rhマイナス)と呼びます。
*日本輸血・細胞治療学会さまより抜粋
赤血球表面の血液型抗原を検出することをオモテ試験、血清中の抗体を検出する検査をウラ試験といいます。
この両方の検査をして、ABO型が確定。
赤ちゃんの血液型を調べない理由として挙げられていることは、
・臍帯血では、お母さんの血液が混ざっているかもしれないので
・血液型を調べる赤血球の成分の抗体が充分でないから
・赤血球膜上の抗原の反応も弱いから
などといわれています。
新生児や1歳未満の子供の血液型を調べるには、抗原も抗体も不充分なのですね。
母子手帳を再度まじまじ見てみると、検査結果としてはABO型式のオモテ検査だけみたいでした(^▽^;)
しかも、出産時ではなく生後5日目の検査。
臍帯血ではなかったのですね~。
30年も前のこと、今頃知りました(笑)
血液型の検査費用は診療報酬点数が関係する?
血液型を調べるには、もちろん採血が必要です。
たいてい、どこの医療機関でもできるはず。
病院へ行って採血をするのなら、普通は持参した保険証で保険扱いしてもらえると思われるかもしれません。
ですが、保険が効くのは医学的に必要があったときだけです。
健康保険証が使えるのは、基本、病気やケガのとき。
血液型の検査費用は、自費となります。
自費診療に関しては
『自費診療に保険証は必要?病院で提示を求められるのはなぜ?』
こんな記事も過去に書いています。
血液型とは関係ありませんが、ご興味があればどうぞ(^^;)
血液型が手術や事故などのときに必要な場合は、保険扱いとなり診療報酬点数に則って算定します。
1. ABO血液型、Rh(D)血液型 24点
おわかりの通り、そんなに高い点数ではないですよね。
ですが、採血の検査では、ここに血液採取料と判断料が必要。
1. 静脈 35点6歳未満の乳幼児に対して行った場合は、乳幼児加算として、25点を所定点数に加算する。
6. 免疫学的検査判断料 144点
6歳未満の子供だと、24(ABO式)+24(Rh式)+35+25+144=252点
この点数だけを単純に実費で自費扱いと仮定すると、2520円となります。
あくまでも、診療報酬点数に則って計算した場合です。
でも、そもそも自費診療というのは医療機関側で自由に設定できるのもの。
先生の鶴の一声でどうにでもなります。
手数料として金額を設定しても良いし、初診料の点数を実費で請求しても良いわけです。
血液型検査料として掲げておられる医療機関では、数百円から数千円と幅広い費用のような気がします。
2000円~3000円くらいが相場のような感じ。
まぁ、私の見解ですが・・(;^_^A
医療機関の料金表は検査料だけなのか、そこの初診料として清算される金額はないのか、確認されることをオススメします。
検査料が1000円と書いてあっても、診察料として別途1000円とかもありますから・・。
血液型の検査費用は、自由診療で保険適用ではありません。
ただ医療機関によっては、ひとつお得な方法があることも・・。
検査には、血液型の検査のみを希望されたときと、保険扱いで先生が必要とした採血と同時に調べるときがあります。
リーズナブルなのは、何か別の採血をするときについでにお願いするというパターンです。
うちはそうなのですが、この同時のときの方が断然お得。
なぜなら、医師の指示でする保険扱いでの採血の方で、判断料や採血料がまかなえるから。
もし、血液型の検査費用に診察料がかかるのなら、それも保険扱いの初診料もしくは再診料で算定されるというわけ。
このパターンなら、自費で支払う金額は、単純に48点分の480円ですものね。
まぁ、このあたりは医療機関によって考え方がさまざまなので、確認はぜひお願いします。
同時に検査をした場合でも、血液型の検査費用に関する部分は自由診療。
1000円でも3000円でも、いくらでも良いのです。
10000円以上のところもありましたよ(@_@)
うちでは、480円ですが・・。
超お得!
実のところ、厚労省からは混合診療(保険+自費)はよろしくないといわれているのですけど・・( ̄▽ ̄;)
ただ、6歳未満の子供に採血をさせるのは、痛い目に合わせること。
何かの検査、例えばアレルギーの検査をしたときなど、ついでにやってあげる方が良いでしょうね。
アレルギー検査については、こちらの記事でも書きました。
『アレルギー検査の料金は保険がきく?医療事務からのお知らせ』
医師がおっしゃっていること
私もずっと思っていましたが、自分も子供も血液型が判明していて知っているのが
当然だと思っていました。
でも、時代は変わってきているのですね~。
1歳になるまでは、正確な血液型がわからないのです。
できたら2歳以上の方が良いとか。
たとえ出産時に知らされたとしても、確実な血液型でない可能性もあるわけですよね。
いざというときに困るし、きちんと調べておかなくては・・とも思います。
なるべく大きくなってからの方が正確なような気もするし・・。
なぁーんて、いろいろ考えますが、先生方は血液型を調べる必要性はあまりないと言われています。
私のようなおばさんは、自分の血液型ぐらい知っておきたいと思いますが・・。
特に生活するうえで、血液型を必須とすることもありません。
もし、交通事故などで輸血が必要になっても、事前に血液型は調べるとのことです。
血液型を知っていても、たとえカードを持っていても調べられます。
知らなくても良いのですね~。
ただ、友達同士で「血液型は何型?」なんて話題になったときは、ちょっとイヤな思いをするかも・・。
えっ? 血液型の話しなんて、今の若い子はしないって?(^^;)
おばさんは、すぐに性格で血液型を予想したり、血液型占いみたいなの・・好きですから(笑)
何かの書類で、血液型の記入欄があっても空欄で良いんですって。
医療現場では、あなたが血液型を把握していなくても問題なし。
必要なときに、その都度、詳しい検査は行われるとのことです。
16歳以上なら、献血という無料で血液型がわかる方法もありますからね~。
まとめ
今日は、子供の血液型の検査費用について書いてみました。
たいがいどこの医療機関でも採血は可能ですが、保険適用ではありません。
自費診療となるので、費用についてはピンキリです。
3000円前後が相場ではないでしょうか。
血液型の検査以外の採血をする機会があれば、その時ついでにする方が安いところもあります。
1歳未満では正確な血液型を得られないので、出産時では調べない医療機関も多くなっているとか。
なるべく大ききなってからの方が正確でしょうが、少なくとも2歳以上にしましょう。
でも、医学的には、血液型を知っておかなくてはならないという必要性はありません。
採血は子供にとって、恐くて痛いですもんね。
負担のないようにしてあげてください。
もしものときは、必ずその場で血液型の検査は行われますから。