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医療機関で血液検査をする場合や、会社の健康診断のときに、食事はとらないでくださいと言われたことはありませんか。
うちの医院でも、血液検査のお願いをするときは、朝食を抜いて午前中にお越しくださいとお伝えします。
40歳以上の特定健診といわれる検査でも、絶食と書いてあるはず。
メタボ健診ともいわれるものです。
医療事務になって20年以上も経っているので、今では当たり前のように、血液検査のときは絶食だと思っています。
ですが、案外、朝ご飯を食べて来られる患者さんもいて、知らない人も少なくないのです。
では、どうして絶食で血液検査をするのでしょう。
検査当日は、水分も取ってはいけないのでしょうか。
受付窓口では、いつも検査当日は朝食を抜いてきてくださいね~とお伝えしています。
食事をとってしまった患者さんには、理由も少しお話しし、日を改めてもらったり・・。
本日は、血液検査を受けるにあたって、医療事務になって知ったことをお伝えします。
絶食で!と言われる理由についても書いてみますね。
血液検査は絶食でないとダメ?
血液の検査の結果は、その値の程度によって病気の診断材料とします。
・食事をしたかどうか
・薬を飲んだかどうか
・運動をしたかどうか
・睡眠が十分か
・アルコールやたばこはどうか
など、ちょっとしたことにでも影響されます。
数値を読み取ったり、できるだけ病状をきっちり判断するのに、さまざまな要因を省くようにしたいわけです。
朝早くに絶食、落ち着いた状態で採血するのが望ましいとされています。
まぁ、これは理想ですけど・・(^^;)
食事をしていたらどうなる?
職場の健康診断などでは、5~6時間は何も食べずに検査するよう言われたりしませんか。
本来は10~12時間ぐらい絶食した方が良いと言われたりします。
よく患者さんから「前日の晩ご飯も抜くのですか?」と質問があります。
例えば、夜8時まで夕飯を済ませ、検査当日8時に病院へ行けば、全然OKですよね。
12時間、何も食べていないわけですから。
あっ!
朝の8時って、まだ病院開いてませんよね(^▽^;)
9時頃に行ってください(笑)
では、絶食を忘れてしまったらどうなるでしょうか。
当然、血液の値には影響します。
食事の影響を受ける検査項目があるのです。
特に、血糖・コレステロール・中性脂肪の数値は上がってしまうでしょう。
血糖に関しては、誰でも食後の数値は高いものです。
2時間もすれば、空腹時のときに近い値に戻っていきます。
昔、患者さんの中に、HDL・LDLコレステロールや中性脂肪がかなり高値だった人がいました。
もう、それはそれはビックリするぐらいの値( ゚Д゚)
よくよく話を聞いていると、前日の夕飯が焼き肉だったとのこと。
あと、とんこつのラーメンなどこってりの中華だったとか。
このパターンの人、何人か知っています。
これ、前日の晩ご飯ですよ。
当時の朝は、もちろん絶食。
空腹時間が10時間近くあっても、これぐらい食事によって数値は変化するということ、改めて知りました。
それ以降、私は血液検査の前日の夕飯にも気を配るように・・。
家族にも、そのように気を付けた方が良いことは伝えています(^^)
そんなことを考えると、せめて採血予定の朝ぐらいは絶食が良いですよね。
水やお茶も飲まない方が良いの?
先日、患者さんから「朝から何も食べてないし水も飲んでないので、喉がカラカラ(>_<)」と言われました。
血液検査の朝は絶食で・・とお伝えしたことをきっちり守って来院して下さったのですが・・。
看護師の方から、今後は水分摂取について、特に夏の時期はきちんと伝えて欲しいとのことでした。
はい!申し訳ありません(/ω\)
特に、水分も取らないと指示があった検査以外は、水分を取ってもらってOK。
水やお茶(麦茶や日本茶)などは飲んでもらって大丈夫です。
糖分や脂肪分を含んでいない物なら良いということ。
ブラックコーヒーや無糖紅茶でも良いなんて聞いたこともありますが・・。
まぁ、喉が渇いたら、無難に水を飲んでください(^▽^;)
甘いミルクコーヒーを飲んだなんてときは、血液検査は次回にしましょうと言われることもありますよ。
昼食を抜いて夜に採血は良いの?
先ほども少しふれましたが・・。
空腹時の採血とは、基本12時間くらいは絶食であることが望ましく、朝に血液を採取することです。
時々、朝8時にご飯を食べて、夕方6時くらいに血液検査を希望される患者さんがおられます。
その間、約10時間くらいは、水・お茶以外の飲食物はとってないと信用して(笑)、まれに採血することもなくはないです。
途中、ジュースや加糖のコーヒーを飲んでいるかもしれませんが・・。
仕事などで運動に匹敵するほど、一日ハードだったり。
朝の血液検査とは少し状況が違うことで、空腹時採血とは言わず夕食前採血にとなります。
採血する時間帯も少なからず、影響がありそう・・。
特に、うちのような小さな医院では、血液の検体を外注に出している時は、夜に集配がありません。
血液検体を、うちで一晩預かることになるのです。
そうすることによって、微妙に検査値が変わることがあったりするのです。
ちなみに、これは医療事務になって知ったのですが、一晩検体を寝かせると、カリウムの数値が上がったりします。
もちろん、結果のときには、そこを考慮して先生は話されますが・・。
まとめ
あなたも血液検査をするときには、絶食で朝に行ってくださいね。
医師や看護師が説明はしますが、医療事務も覚えておきましょう。
窓口で問い合わせがあるかもしれませんから・・。
もちろん、食事をしているからと言って、絶対に血液検査ができないというわけではありません。
数値が上がる項目があることを理解したうえで行います。
食事をした時間や何を食べたのか、しっかり覚えている必要がありますけど(^^;)
食事に影響にない項目もたくさんありますから、食後の血液検査が全く意味がないなんてことはないです。
ですが、さまざまな要因を考えながら、ひょっとしたら食事のせいで隠れている部分が見えなかったら・・なんて思うよりは、空腹時にしましょう。
朝食を抜いて午前中です(*^^)v