この記事は約 10 分で読めます。
また、月初めのレセプト請求の締切時期が近づいてきましたね~。
月に一度の請求業務。
これをしないと医療機関の収益にはなりません。
審査の結果、妥当なものは収益として医療機関に振り込まれます。
間違いがあれば、いったん返戻となって差し戻されたり減額調整されたりするのですね~。
ところが「あ~~、今月もレセプト請求終わったぁー」と思った矢先。
提出後にミスが発覚したり算定漏れに気が付いたら、どうしますか。
泣く泣くあきらめるのでしょうか。
レセプト請求には、取り下げというものがあるのです。
ということで、今回はレセプトの取り下げについて書いてみようと思います。
病名漏れでレセプトを取り下げできるのか、最初の頃は知らなかった私(;^_^A
個人的にもお恥ずかしいエピソードなのですが、そのあたりにも触れてみます。
レセプトの取り下げとは何?
レセプトの返戻というと、私の中では一度請求したレセプトが審査によって適切でなかった場合、医療機関に差し戻されるという認識。
返戻とは、もとの人に返し戻すこと・返却ですよね。
この返却される方法の違いで、もうひとつ医療機関自らが戻して欲しいと言って返してもらうこと。
これも同じように返戻ともいえるのですね。
戻ってくるレセプトには違いないのですから。
自院がお願いして返してもらうことを「取り下げ」といい、取り下げ(返戻)と書かれていたりします。
ややこしいのですが・・、私個人が考える返戻レセプトは、何も言ってないのに戻ってきたレセプトのことです。
何かしら請求した内容に不備があると言われたもの。
医療機関が戻して欲しいと言わずとも戻ってくることが返戻だと思ってます。
いやいや、どちらも返戻と思って間違いないのですが、私の勝手な覚え方です(^▽^;)
戻ってくるレセプトは全て返戻されたものと言えるでしょうが、今回は取り下げを申し出る返戻レセプトをテーマとします。
保険審査後の病名漏れの場合
レセプト請求をするときは、さまざまなチェックをかけて提出しますよね。
コンピューター上でも点検したり、先生にも確認してもらったり。
ハイ!
今月も請求終了って思っているときは、間違いなんてないと思いたいわけですが・・。
けど、実際のところは完璧にはいかないもの。
審査会の方から後ほど査定され、いろいろ指摘されます(^▽^;)
・医療機関側のミスで、こんなの減点されて当たり前というもの
・気が付いていなかった査定で、改めて点数の算定方法を考えさせられたもの
これらの指摘には反省しつつも、以後気を付けます・・となります。
・査定された内容に納得いかないもの
・減点理由が分からないもの
この場合は異議申請といって再審査請求をします。
私の場合、その前に直接支払側に電話で問い合わせすることもあったりします。
このあたりは、こちらの記事でも書いています。
*『レセプト返戻や査定ってどういうこと?医療事務の請求業務』
で、この査定された書類の中に、明らかに病名がなくて減点されているものがあるとします。
いわゆる病名漏れというもの。
いくらチェックをしていても、気が付かずに請求してしまっているのですね~。
こんなときはいったいどうしたら良いのでしょうか。
まぁ、自院のミスでもあるわけですから・・。
長い間、病名漏れに関しては断念していました。
私も、先輩から業務を引き継いだ時に病名漏れは諦めるしかないと聞いていたので・・。
病名漏れの指摘の場合、再審査請求は通常認められないです。
とは言っても、うちがそんなに度々病名をチェックされているわけではありませんよ(笑)
そこは毎月入念に確認はしないと・・ね(^^;)
ですが、万が一病名漏れで査定が入った場合。
病名漏れでの再審査請求を認めている都道府県もあることを知りました。
うちでは、保険審査の段階での病名漏れを再請求した経験はありませんが・・。
認めている地域もあるということ。
これは朗報。
審査会に問い合わせした方が良いですよね~。
今までは泣く泣く諦めていたのですが・・。
もし病名漏れの査定が入ったら、私もぜひ検討してみようと思います。
あっ、もちろんレセプト請求する前に確認を怠らないことが必須です。
病名漏れでレセプトを取り下げできる?
では、今度は保険審査が入る前の早々に病名漏れを発見したときはどうでしょうか。
月の10日頃、レセプト請求業務が終わった矢先。
くしくも病名漏れを発見した場合。
ちょっと焦ったりしますよね~(^^;)
こんなときは、急いでレセプトを取り下げできます。
まだ、提出したレセプトの審査が完了していないことを見越して医療機関側から返戻を申し出るのです。
先ほど書いた「取り下げ返戻」。
査定・減点されてからでは再審査請求が叶うかどうか分かりませんから。
まぁ、再請求審査を認めている都道府県もあるということなので、査定されるまでそのままにしておくという手もありますが・・。
まだちょっとリスクもある気がするし、もうすでに病名漏れが発覚しているのだからすぐに取り下げしましょう。
もちろん、いったんレセプト減点査定されたものを取り下げ依頼することはできません。
審査される前に、前もって早めにするのが取り下げです。
病名漏れで減点査定されたものは、再審査請求を依頼して異議申請します。
って言っても、自院のミスで異議申請ってなんとなく申し訳ない気もしますが・・。
都道府県によっては受け付けもらえるようですので。
査定された病名漏れの再審査請求は経験ないのですが、この取り下げ依頼は申請したことがあります(-“-;A …アセアセ
取り下げ依頼書に
・記載事項不備のため
・病名漏れが発覚したため
など、正直に書いて提出したらレセプトは戻ってきました(笑)
月遅れにはなりますが、病名をきっちり記載して再請求すればOK。
レセプトを取り下げする理由が病名漏れであっても、きちんと請求できるのは経験済みです(^▽^;)
病名漏れ以外でも何かしらミスが分かったら、審査査定が入る前に取り下げできます。
まぁ、いろいろ面倒だし審査機関側からしたらあまり良い印象にはなりませんが・・。
常日頃から、病名漏れがないのか確認しなくてはいけないというわけですね。
まとめ
今日は、レセプトの取り下げについて書いてみました。
病名漏れで査定が入ると、減点・減額を認めなければならないかもしれません。
まだ、どの都道府県で再審査請求が認められているのか把握できてなく・・m(__)mスミマセン
でも、まず何よりも普段から病名漏れがないようにチェックしなければならないということです。
経験上お伝えできるのは・・。
保険審査が入る前に病名漏れに気が付いたらレセプト取り下げができます。
取り下げ返戻されたレセプトには、病名をしっかり記載して請求しましょう。
レセプト減点査定された病名漏れや記載誤りなど。
そのような理由で取り下げ依頼することはできませんからね。
地域により査定後の病名漏れは、再審査請求を受理してもらえないかもしれませんので注意してください。
今月もレセプト請求業務、お疲れ様でした。
はい! おしまい。
チャンチャン♪