スポンサーリンク

コロナ5類で医療機関はどうなる?院内トリアージなどの点数

この記事は約 22 分で読めます。

コロナ5類の医療機関

【令和5年10月から変更になっている部分もあります】

 

早いものでも5月の連休も終わりに近づいてますね~。

医療機関では5月8日からコロナ感染症に関して大きく変わります。

 

もうすでに公表されているのでご存知の方も多いでしょうが・・。

新型コロナウイルスは5類感染症になるのですね。

 

医療機関での対処でも、今までの特例措置はなくなります。

 

「新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的扱いについて」は3月30日までの事務連絡すべて廃止となっています。

 

5月8日以降からは変更になっていますので注意が必要です。

 

とはいうものの・・。

今年度4月に入ってからもいろいろ通達や連絡事項がきているので、やっぱり念のためいつもの通り備忘録がてら記しておこうと思います。

 

コロナ5類になって、あのややこしい28公費請求から離れられるよね?という疑問も湧いてきますからね(;^_^A

 

 

 

スポンサーリンク
スポンサーリンク

コロナ5類になって医療機関で気を付けなければならないこと

 

あっ!そうそう。

私のこのサイトでは、主に勤務している「入院施設のない診療所」についての記事になっています。

 

自分の備忘録にもなっているので、入院関連をお探しの際は参考にならないと思いますので・・。

その辺はよろしくお願いいたしますm(__)m

 

医療機関の規模によっては、いろいろありますから・・。

 

 

令和5年5月8日からの変更

 

はい!何度も言いますが、新型コロナ感染症の今までの特例措置。

これは全部廃止。

 

臨時的取り扱いというものですね。

 

何度と通知や通達の連絡がきては変更・・といったあのややこしく理解しにくい内容のこれまでのお知らせが全てなくなります。

 

4月に入ってからも幾度となく事務連絡は来ていますが、こちらに関しては重要です。

面倒でややこしいですが、きちんと確認はしてくださいね。

 

令和5年5月8日以降コロナ感染症はインフルエンザと同じ扱いになりますから・・。

 

5類の移行に伴って、まず変わるのは発生届け。

感染法上の位置づけが変更されることに伴い、医療機関として日々報告が必要でした。

 

これまで行ってきたコロナ感染症の感染状況の把握や公表について。

うちはアナログで・・(^^;)FAXにて報告してました。

 

これが、インフルエンザと同様、定点医療機関からの週1回の陽性者数報告となります。

 

うちは定点医療機関ではないので、陽性の患者さんがおられても今迄のような発生届けは不要となりました。

 

その他の報告・届けは地域によって違うかもしれませんのでご確認くださいね。

 

 

ではでは、コロナ5類になる5月8日以降について、他にも詳しくみていきましょう。

 

うちに関係する一つとして、自宅・宿泊療養中の新型コロナ患者さんに対して電話等を用いて
実施される初診・再診が評価された250点。

 

二類感染症患者入院診療加算でしたね。

 

○ 新型コロナウイルス感染症患者(疑い含まない)の自宅療養・宿泊療養の電話・オンラインによる診療の「二類感染症患者入院診療加算」の臨時的取扱い

 

この臨時的取り扱い250点は5月7日で廃止になります。

 

4月現在で残っていて算定できていた

① 院内トリアージ 300点
② 救急医療管理加算 950点
③ 二類感染症患者入院診療加算(自宅・宿泊療養中) 250点

 

この3つのうち、二類感染症患者入院診療加算と名の付くものは5月8日以降全て廃止となりました。

 

ということで、残りの①と②の2つ。

もう少しみていきますよ~~。

 

 

外来対応医療機関とは?

 

5月8日から5類に変更ということで、今までの特例措置はなくなりましたが一新した特例があります。

 

もうここで過去のことはスッパリ忘れましょう(笑)

まぁ、言うまでもなく私は物忘れがひどいので、言われてももう思い出せません(^-^;

 

 

① 院内トリアージ

この院内トリアージは5月8日以降も算定できるんですよね~。

 

ですが!

ですが・・・ですよ~~。

 

この点数には2通りあります。

( ,,`・ω・´)ンンン? なんで?って思いますよね。

 

ここで「外来対応医療機関」という言葉の登場です。

 

今までは「診療・検査医療機関」という名称で、発熱患者さんの診療に対応する医療機関として公表されていました。

 

それが今回からは「外来対応医療機関」という名称に変更。

それらの指定や公表の仕組みはこれまでと同じです。

 

ですが、受け入れる患者さんをかかりつけ患者に限定していないというところが違います。

 

今回の院内トリアージ実施料300点を算定するためには

・受け入れ患者さんを限定しない「外来対応医療機関」であること
・その旨を公表していること
・必要な感染予防対策をしていること

これらが条件です。

 

こちらは8月末までに移行の旨を示せば良いとなっています。

 

(ア) 院内トリアージ実施料(特例) 300点
請求コード 〈113045350〉

 

そして、この外来対応医療機関ではない医療機関の場合

 

(イ) 特定疾患療養管理料(100床未満の病院)(特例)147点
請求コード 〈113045450〉

 

診療報酬点数によるB000の2に規定するこの点数を算定です。

このときにも必要な感染予防対策をしていることが条件となっています。

 

 

こんなふうに院内トリアージの算定には「外来対応医療機関」かどうかが関係してきます。

 

ちなみに、8月末までに受け入れ患者さんを限定しない形に移行する「外来対応医療機関」では・・。

 

受入患者さんを限定しない形から受け入れを開始する時期を・・それがいつからなのかを示した文書を院内掲示することで算定できるとなっています。

 

院内トリアージ実施料の算定は2通りになるわけですね。

施設基準の届けも必要ありません。

 

請求コードも今までの院内トリアージ実施料とは違い、特例のコードとなっています。

 

147点については、院内トリアージ実施料とすら名称も残っていません(笑)

 

特定疾患療養管理料(100床未満の病院)って何ぞや?って思いますが、診療所の外来でも147点は算定できますのでお忘れなく。

 

 

あっ!そうそう。

この「外来対応医療機関」が、標榜時間外や休日・深夜などに発熱患者さんを診療したときは加算が算定できます。

 

今までも標榜時間外で発熱外来の診療をされている場合に算定できていましたよね。

 

同じように、「外来対応医療機関」でも臨時的取り扱いで、初・再診にそれぞれ時間外加算・休日加算・深夜加算・夜間早朝加算などが取れます。

お忘れなく!

 

12時まで診療のところ12時半に発熱患者さんを受け入れて診療したなら、時間外を算定しても良いということですよね。

 

 

スポンサーリンク

 

救急医療管理加算はどうなるの?

 

あともう一つは、②の救急医療管理加算950点ですね。

 

② 救急医療管理加算1

あ~、もう一度確認しますが・・うちは入院施設のない診療所ですからね(>_<)シツコイ・・

 

思い出しますが、当初は救急医療管理加算なんて、診療所だし救急にも対応してないし入院施設もないし・・。

 

なんて思っていましたが、外来の小さな医院でも算定できましたよね。

あの頃は、取り忘れていた医療機関さんも多くあったとか・・。

 

その②救急医療管理加算950点。

コロナ感染症を疑って検査した後、陽性だった場合です。

 

令和5年5月8日からの救急医療管理加算の臨時的取扱いは、 新型コロナウイルス感染症患者への療養指導として特例が設けられています。

 

新型コロナウイルス感染症患者に対し、家庭内の感染防止策や重症化した場合の対応等の療養指導を実施した場合に算定。

 

(ウ) 特定疾患療養管理料(100床未満・療養指導)(特例)
147点 請求コード 〈113045550〉

 

また147点ですよ~~。

ほんとややこしいですよね(;^_^A

 

上記(イ)の院内トリアージの147点と同じ、診療報酬点数によるB000の2に規定する点数。

もうほんとに請求コードを間違えないようにしなくてはいけませんよね。

 

名称の文言も微妙に違うので、よぉ~~く確認して下さいね。

 

この救急医療管理加算に変わる項目については、発症日から起算して7日以内ならOK。

カルテには指導内容の要点を記載。

 

院内トリアージとの併算もできます。

 

 

そして、もう一つ。

②救急医療管理加算950点が、今までと変わりなく算定できる場合もあります。

 

それは、コロナ感染症陽性の患者さんの入院を調整したときです。

 

コロナ患者さんの入院調整を行った上で、入院先の医療機関に対し診療情報を示す文書を添えて患者の紹介を行ない、診療情報提供料(Ⅰ)を算定する場合。

 

(エ) 救急医療管理加算1(入院調整)(特例)950点
請求コード 〈113045850〉

 

あくまでも自院で、紹介先と入院調整したときに950点ですよ。

 

147点も救急医療管理加算という名称だったら良かったのに~と思うのは私だけでしょうか(^▽^;)

 

あと、うちは小児科ではありませんが・・。

 

乳幼児加算や小児加算などの臨時的取り扱い救急医療管理加算も名称が変更となり、マスタコードも変わっていますのでチェックはして下さいね。

 

 

コロナ公費28はいつまで?

 

コロナ5類になると、いろいろ変更があるのは分かっていたのですが、こうやって事務連絡の解釈が面倒なんですよね~(^▽^;)

 

5類になるとインフルエンザと同じような感じになるので、公費扱いではなくなります。

 

なので今までのように、院内でコロナ検査をしても公費にはなりません。

令和5年5月8日からは、公費28での請求はなくなるのです。

 

患者さんからは保険負担割合に則っての窓口請求。

 

ただ、新型コロナウイルス感染症治療薬の薬剤費のみ公費の対象となっています。

 

このお薬代については患者さんの自己負担はありません。

って言っても、うちは薬剤の取り扱いはないので28公費とはおさらば(^.^)/~~です。

 

ちなみに、対象薬剤とは・・。

①経口薬 ラゲブリオ、パキロビッド、ゾコーバ
②点滴薬 ベクルリー
③中和抗体薬 ゼビュディ、ロナプリーブ、エバシェルド

 

あくまでも新型コロナウイルス感染症の治療薬のみですよ。

 

薬剤料のみなので、処方料や処方箋料は公費外。

解熱剤や鎮咳剤なども公費の対象ではありません。

 

治療薬を扱わないなら関係ないんですけどね(^▽^;)

院内処方や院外処方・入院などいろいろ違うと思いますので、確認はして下さい。

 

処方される医療機関は公費番号も変わってますので、お気を付け下さいませ。

 

令和5年9月末までの措置となっています。

 

ということで、28公費は厳密にいうと9月までという事になりそうです。

 

 

療養機関・学校の出席停止について

 

最後になりましたが・・。

学校関連の出席停止については休み前ギリギリになって資料が送られてきたので、少しだけ触れておきます。

 

まずは療養機関。

外出を控えることが推奨される期間としては、発症日を0日目として5日間は外出を控 えることとなっています。

 

5日目症状が続いていた場合は、熱が下がって痰や喉の痛みなどの症状がよくなり24時間程度の経過が必要。

 

学校の出席停止期間については、今までの発症から7日間というのが令和5年5月8日から変更になっています。

 

発症から5日間が経過して、尚且つ症状軽快後1日を経過するまで。

 

濃厚接触者という概念はなくなります。

 

 

その他

 

特にうちに多く関わりのある事ではないのですが・・。

電話診療について。

 

うちはコロナ陽性になった患者さんに対しては、電話でのフォローを先生がしっかりされていたので時々算定していました。

二類感染症患者入院診療加算(自宅・宿泊療養中)も含めてね。

 

けど、電話や情報通信機器による診療をしているわけではなかったので、慢性の定期の患者さんを電話再診で・・というのはあまりありませんでした。

 

ですが、この慢性患者さんへの電話診療。

「0410」対応ですね。

 

この電話診療の特例は7月末で廃止となっています。

9月じゃないですよ。

 

8月以降の診療を引き続きされる場合は、特例ではなくオンライン診療の準備をすることになります。

 

この慢性疾患の診療(新型コロナウイルス感染症・診療報酬上臨時的取扱)147点も変更。

 

(オ) 慢性疾患等の診療(特例) 147点
請求コード 〈113045650〉

名称もコードも変更となっていますので、要チェックです。

 

 

そして、そのときの電話再診料も特例で新しいコードに変更。

 

電話等再診料73点についても、電話等再診料(特例)73点と名称変更となっています。

 

(カ) 電話等再診料(特例) 73点
請求コード 〈112026750〉

 

いつもの電話再診料とはコードが違うので、うちも気を付けなければ・・と思いました。

 

 

あと、初診から臨時的取り扱いで電話や情報通信機器にて診療を行なうコードについても変更があります。

 

(キ) 初診料(文書による紹介がない患者の場合)(初減)(特例) 214点
請求コード 〈111016150〉

 

うちには関係なさそうですが・・(;^_^A

 

 

まとめ

 

コロナ5類になると医療機関では対応が変わってきます。

 

うちのような小さい診療所でも、今後は受け入れ患者さんを限定しない形に移行したり、インフルエンザのときと同じような扱いになっていくのですね。

 

コロナ検査の公費についても廃止、コロナ特例の点数も3月30日までの臨時的取り扱いは全て廃止となっています。

 

上記(ア)~(キ)・乳幼児の特例加算も含め、5月8日以降の点数には全て名称に(特例)とあり変更。

 

この特例の措置は一応9月末までとなっています。

 

以前と同じ点数でもマスタコードは変わっています。

特例の点数は請求コードが全て変わっていますので気を付けましょう。

 

 

っで、今回の記事だけでも147点って3つもありましたね~~(>_<)

 

特例(イ)(ウ)の特定疾患療養管理料147点は、いつもの定期の患者さん(慢性疾患)が受診されたときの特定疾患療養管理料225点とは併算できます。

 

 

とはいうものの・・、うちもまだベンダーから新点数のアップデートがきてないんですよね(;^_^A

まだ、登録できていません。

 

連休明けの処理となり、頭を切り替えて残りの日々、特例に対処していかなくては・・と思っています。

 

 

世間ではアクリル板の撤去なども噂されていますよね。

マスクをしていない方も見かけますし。

 

コロナ5類になり、徐々に今まで通りの生活が戻ってくると良いのですが・・。

 

コロナワクチン接種も公費支援で自己負担なし。

無料で接種できたりと、まだまだコロナに関する業務とは縁が切れなさそうです(>_<)

 

 

 

【令和5年10月から変更になっている点数】

 

・院内トリアージ実施料(受け入れ患者さんを限定しない場合)

300点→147点

請求コード:113046250

 

・院内トリアージ実施料(受け入れ患者さんを限定する場合)

147点→50点

請求コード:113046650

 

・救急医療管理加算1(入院調整を行った場合)

950点→100点

請求コード:113046350

 

コロナ患者さんへの療養指導料147点は終了になっています。

 

これらの点数は令和6年からも継続して算定可能です。