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令和2年の今年は、前倒ししてインフルエンザの予防接種が10月から始まりました。
厚生労働省からの呼びかけで、65歳以上の方から10月1日より接種しています。
あれから、一ヶ月以上が経ちました。
先月から、問い合わせの電話は例年になく多い状況です。
最初の頃は「インフルエンザの予防接種は予約がいりますか?」から始まり、誰でも打てるのかとか値段に関することが主な内容。
今では、予約の有無の確認は相変わらずありますが、「インフルエンザの予防接種は打てますか?」という質問もあります。
きっと、他の医療機関でワクチンがないということなのでしょう。
今年は新型コロナウイルスの流行で、皆さん関心は高いようです。
本日は、
・インフルエンザワクチンは本当に不足しているのか
・現場の状況はどのような感じなのか
・医療事務「くぅ」のたわごと
など、11月に入り思うことを書いてみようと思います。
「くぅ」の勝手気ままな日記です(^▽^;)
インフルエンザワクチンが不足してるって本当?
随分前だったと思いますが、厚生労働省は約6300万人分のインフルエンザワクチンの製造予定を発表していましたよね。
10月23日付けの通知では、約3322万本が供給されるとのこと。
これは、1バイアル1mLなので、大人が一回接種で0.5mL使用するとなると6644万人分です。
当初より製造量は多くなっていますね~。
日本全国民が接種するわけではないし、どれくらい製造したら良いのかは今までの使用量を参考に、上乗せするくらいしかないのでしょうね。
新型コロナウイルス感染症の流行も懸念されているので、増産は必須。
もちろん昨年よりも多く、3価ワクチンから4価ワクチンになった平成27年からでも一番多い供給量だと厚生労働省も公表しています。
令和2年のインフルエンザに関しての記事は
『インフルエンザ予防接種は何科で受けられる?令和2年の状況』
こちらの記事でもどうぞ(*´▽`*)
どこの医療機関でも不足している?
うちは、普段からかかりつけ医として来られている患者さんが、主にワクチン接種に来られます。
毎年打たれていない患者さんも今年は希望されたり、受診歴のない新患さんもけっこうありました。
まぁ、無料というのも大きいかとは思いますが・・。
特に予約という体制は取っていないので、いつでも体調の良いときにOK。
噂では、予約を取っている医療機関で、もう受付終了だとかいう話しも・・。
病院に入院している人がワクチンがなくて打てないので、退院したらお願いできますか?という相談もありました。
昨年では、他院で1回目の接種をした小学生が2回目のワクチンがなくて、2回目だけ当院へ来られたというケースも。
そこの医療機関も、1回目を接種した子の2回目分のワクチンくらい、確保してあげたら良いのに・・と内心思ったりしてます( ̄▽ ̄;)
不親切ですよね~ナンチャッテ。
まぁ、いろいろ院内の事情はあるのでしょうけど・・。
で、この間、美容室で週刊誌を読んでいたら。
インフルエンザワクチンが不足している・供給量が足りないのなら、どうやって接種する?みたいな記事がありました。
インフルエンザの予防接種を行っている医療機関は多いでしょう。
ですが、ワクチンがどこの病院にどれだけ供給されるかはわかりません。
国がワクチンを均一に供給するのではなく、薬の卸会社の采配によると書かれていました。
関係はないのですが、私は昔・・卸業者に勤めていた若かりし頃があります(^▽^;)アハハ
卸会社は、昨年に納入した医療機関へ、同じような数だけ供給すると考えられます。
前年に使用されたワクチン数を考えて、医療機関へ卸すのですね~。
病院によって供給される本数が違うので、ワクチンが毎年たくさん入ってきている医療機関はまだ在庫があるのかもしれません。
昨年度より多く製造されている分のワクチンは、卸会社の采配で、取引のある医療機関の
どこかへ多く供給されるということですよね~。
ただ、このワクチンって、一度に百本とかは入ってきません。
うちは・・ですよ。
数十本単位で、卸さんが持って来られます。
20本のインフルエンザワクチンが入ったら、40人分です。
で、又、数日後に数十本。
という具合いですから、一度にたくさんの希望者が来られると、一旦はワクチン不足になるという現象にもなりかねません。
どんどん卸さんが持って来てくれれば、大丈夫なんですけど・・。
なので、インフルエンザワクチンがなくて、予約ストップだとか一旦受付終了でも、また再開はありえます。
あるクリニックでワクチン不足でも、希望者が少ない別の医院にはまだまだ在庫ありということもあるわけです。
今年は、10月に大勢の人が集中して希望したので、早くも接種できなくて、インフルエンザワクチン不足なんてことになっているようですが・・。
まだ、入荷されると思いますよ。
病院へ「今度、又、いつか入りますか?」という問い合わせをしても良いかと・・。
まぁ、医療機関と卸会社の普段からの取引などもかかわってくるかもしれませんが(^^;)
きっと「インフルエンザワクチン接種、再開しました」って場合もあると思います。
週刊誌の記事では、インフルエンザワクチンを取り扱うのは、大病院よりクリニックなどの方が多いとも書いてありました。
今のところ、うちでも在庫は大丈夫です。
あるところにはあります(笑)
まだ、不足という感じはしません。
診療所の現在の状況は・・
10月は、入荷されたワクチンの使用量は、前倒しで半端なく多かったわけです。
しかも65歳以上の人達が無料だというから、今年は10月のインフルエンザ予防接種の請求書がめちゃくちゃ分厚い(笑)
いつもは、65歳以上の方の接種が10月15日から助成で行われています。
あ~、無料ではないですよ。
10月・11月・12月と3回に分けて請求する分を、10月にまとめてしているぐらいの人数がありました。
前倒しになっているだけで、12月の請求分が少なくなるというだけですが・・。
まぁ、トータルすれば例年より少し多くなるという感じでしょうか。
いつもなら、年明けの1月でもあったインフルエンザワクチンが、その頃にはもうないかもしれませんね。
市の助成で安く接種できる、対象者を決めて独自の価格設定をしているところもあるとか。
年齢によっては、いつもより安い値段で打てるのですから、早いもの勝ち(笑)みたいになる可能性もなきにしもあらずですよね~。
インフエンザの予防接種は保険が効かないので、自由診療。
接種料も医療機関によって、金額が違います。
国の推奨で早めの接種を呼びかけているうちは、現段階ではインフルエンザワクチンが不足しているようにみえるでしょう。
ほんと、今年は65歳以上の患者さんが無料だったので、請求額が昨年よりめちゃくちゃ多かったぁ~。
医療事務のたわごと
11月4日付けの厚生労働省のサイトより、11月30日時点で2980万本の出荷が発表されています。
・厚生労働省サイトより抜粋させていただきました
ということは、今年は計算上あと332万本のインフルエンザワクチンがあるということ。
仮に、2980万本、全部を使用したとして、単純にあと664万人分(1回0.5mLとして)です。
うちの看護師からの情報では、ワクチン1バイアルには、1mL以上の薬液量が入っていると聞きました。
なので、1本から2人以上分はあるようです。
3人分は吸引できないので、新しいバイアルを使用して補充。
新しいバイアルの方は、24時間以内なら使用できるので、次の接種希望者へとどんどん繋がっていきます。
結局、約3322万本の供給で、6644万人以上の人に接種できるというわけ。
看護師さん情報です(^▽^;)
基本は13歳以上が1回接種。
インフルエンザワクチンは12月に入っても、一定量は供給される見込みとなっているようです。
卸会社が納入時期などを思案しながら、多くの注文など偏りがないように調整しているとも聞きます。
個人的には、あんまり早くに接種するのはいかがなものか・・と思っているわけで・・。
というのも、厚生労働省は10月からの接種を推奨していますが、ワクチンの有効期間って、実はこのところでは4ヶ月とも言われています。
昔は、患者さんにも5~6ヶ月の間は効いてますよ~と伝えていました。
ですが、いつの日にか5ヶ月ぐらいとなって、最近では4ヶ月ぐらいかな~なんてことに。
明確なデータがないので何とも言えませんが、抗体を維持するには個人差もあるでしょう。
となると、10月1日に接種して、抗体がつくのが2週間後なので、10月14日から効果発揮。
そこから4ヶ月間となると、2月15日以降はもう効き目がないということに・・。
3月ってまだまだ寒いし、インフルエンザが流行するとも限りません。
いつぞやか・・、4月上旬まで流行っていた年ありましたよね~~。
まぁ、新型コロナウイルスのこともありますが、早々にインフルエンザが流行するような気配もないような気がしています。
コロナのおかげで、皆さん予防意識が高いですから。
というわけで、私個人的には、まだ接種していなくても大丈夫じゃない?って思っていたりして・・。
今から、接種すれば抗体ができる頃は11月20日頃、3月20日までは抗体ありです。
個人的には、多くの先生方がおっしゃっておられる5ヶ月間有効と考えます。
そうなれば、4月20日まで大丈夫。
まぁ、明日から寒くなるともいわれてるし、体調の良い日に。
今となっては・・、早めに接種しましょうといえます。
ちなみに、10月1日に打たれた方も、5ヶ月間抗体があるとすると、3月15日頃までは効果があるでしょう。
って、ここまでは、私は医師でもなんでもなく単なる医療事務なので、ほんとたわごとです(^▽^;)
個人的な考えをツラツラ書いただけ。
ご了承くださいませ。
まとめ
厚生労働省からお知らせがあったように、令和2年は3322万本のインフルエンザワクチンが供給されるようです。
10月1日から65歳以上を無料とするなどで、希望者がいっきに接種を希望。
早めの接種推奨と助成があることで、インフルエンザワクチンが不足となっています。
まだ入荷の予定のある医療機関はあるはず。
あるところにはあるといった感じです。
当たり前ですが、日本全国民のワクチンがあるわけではありません。
希望者が約6644万人なら、不足はないわけですよね~。
ちなみに昨年は、厚生労働省はのデータより2964万本供給、使用量は2825万本。
余っていたのですね~。
インフルエンザワクチンは返品がきくので、ある医療機関が集中して在庫を抱えないように卸業者にもお知らせがあるようです。
現在、インフルエンザワクチンが不足していると言われている理由は・・。
65歳以上を無料とし早めの接種を呼びかけたり、子供の助成があったり、いつもより安い金額で打てるからではないでしょうか。
もちろん、新型コロナウイルスのこともあり、感染予防の意識が高くなっていることもあります。
最終的に、令和2年はインフルエンザワクチンが不足したとなるのでしょうか・・。
先日、私もインフエンザ予防接種しましたよ~~(^o^)丿
医療機関に勤める者としては遅いのかなぁ~~(^^;)
はい! 「くぅ」のたわごとでした。
最後までお付き合い下さり、ありがとうございます。