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ピロリ菌検査は保険適用でできる?尿素呼気試験での費用など

この記事は約 13 分で読めます。

ピロリ菌検査の保険適用

 

(^-^*)/ こんにちは!!

医療事務のおばさん「くぅ」です。

 

胃腸の調子は大丈夫ですか?

って、いきなりですが・・、このご時世コロナの関係で、気にしなくてはいけないのって胃腸だけではないですよね~(^^;)

 

私は、胃があまり丈夫ではないので、定期的に胃カメラで検査してチェックしています。

 

ピロリ菌検査はしたの?と言えば、もう随分前にやっていて、しかも除菌済み。

 

ピロリ菌検査の保険適用については、除菌も含めもう20年以上も前からありました。

けど、それは一定の条件付き。

 

今では保険適用の範囲が広くなり、除菌治療をする患者さんも増えています。

 

ピロリ菌検査が保険適用になる条件とは、いったいどういうことなのでしょう。

費用の方も気になるところですよね。

 

本日は、ピロリ菌検査の保険適用について。

特に、尿素呼気試験という検査方法や費用に関して、書いてみようと思います。

 

 

 

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ピロリ菌検査や除菌治療の保険適用

 

ピロリ菌検査や除菌治療については、平成12年から保険適用となっていました。

このときは、まだ除菌に関しては1次までだったのです。

 

平成19年になると、2次除菌までOKになったという経緯があります。

 

ちなみに、私は平成23年に1次除菌までで、ピロリ菌陰性となっています。

いらない情報でした(;^ω^)エヘヘ

 

最近では、会社の健康診断などでもピロリ菌検査が項目としてある場合も見かけます。

 

 

ピロリ菌検査の種類

 

ピロリ菌検査には6種類の検査方法があります。

 

① 迅速ウレアーゼ試験  D012「7」 60点
② 検鏡法        N000病理組織 860点
③ 培養法        D018「2」 180点
④ 抗体測定       D012「9」70点 「12」80点
⑤ 尿素呼気試験     D023-2「2」 70点
⑥ 糞便中抗原測定    D012「23」 142点

 

診療点数早見表より

 

 

いつも通り、診療報酬点数早見表にも書いてあります。

 

この点数に則って算定し、保険適用で患者さんの割合負担によって費用が発生するのです。

 

検査方法によって、点数にも大きな差がありますよね~。

 

①・②・③は、胃内視鏡(胃カメラ)をしたときにしかできません。

なぜなら、生検組織を必要とするからです。

内視鏡下生検法の310点も算定します。

 

あとの3つは胃カメラをしなくてもできる検査。

④は血液や尿、⑤は呼気(口から吐く息)、⑥は便が検体です。

 

健康診断などでは、採血の項目として追加してあるとか・・ね。

 

一般的に医療機関で保険適用で行うのは尿素呼気試験かな~と思っています。

うちの医院でも、そうですから・・。(勝手な思い込みかも・・)

 

 

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どこでもいつでも検査は可能?

 

ではでは、ピロリ菌検査を保険適用でするには、どこでもいつでもできるのでしょうか。

 

冒頭に、保険適用できるのには条件があるとお伝えしましたよね。

 

健康診断なんかは、もちろん保険扱いではないわけで・・。

実際のところは、何も症状のないあなたなら、保険は効きません。

 

公的医療保険とは、病気やケガで治療が必要になった場合に使える制度の上に成り立っています。

 

ピロリ菌検査をしたいな~と思ったら、それは自費なのです。

 

話しが違う~~ヽ(`д´;)/ って?

スミマセン・・。

 

保険適用という意味は、医療保険制度による助け合いのしくみですから・・。

何らかの症状があって医療機関を受診して相談したときに、保険が効くのです。

 

 

それじゃ、医療機関で相談すればどこででもOKなのかというと・・。

これにも、まだ縛りがあります。

 

医療機関を訪ねたとしても、保険適用となるためにはある条件を満たす必要があるのです。

 

1.内視鏡検査又は造影検査において胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の確定診断がなされた患者
2.胃MALTリンパ腫の患者
3.特発性血小板減少性紫斑病の患者
4.早期胃癌の内視鏡的治療後の患者
5.内視鏡検査において胃炎の確定診断がなされた患者

ヘリコバクター・ピロリ感染の診断及び治療に関する取扱いより

 

診療点数早見表にも書いてあるのですが、対象者は上記のようになっています。

 

ヘリコバクターピロリ感染症であっても、病状がなければなりません。

内視鏡検査(胃カメラ)や造影検査をして、胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍があれば保険適用になるということですね。

 

逆に言うと、ピロリ菌が陽性でも胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍がなければ保険適用とはなりません。

ピロリ菌検査自体も除菌薬の費用も保険適用外となります。

 

 

保険適用とするには、まず胃カメラや造影検査をしなければならないのです。

 

先ほどの①~③の検査なら胃カメラの必要性は分かるけど、④~⑥にも内視鏡などの検査が必要なのはお分かりいただけましたね。

 

医療保険制度上、ピロリ菌検査は胃カメラや造影検査をすることが保険適用の条件なのです。

 

胃内視鏡検査又は造影検査で胃潰瘍・十二指腸潰瘍、胃内視鏡検査で慢性胃炎という症状があっての保険適用。

 

うちでは、基本胃カメラ検査だけ。

胃カメラ検査なしで・・と希望される患者さんも、確かにおられます。

 

けど、ピロリ菌の検査や除菌療法を保険診療で行うためには、どうしても胃カメラが必須なのですと伝えています。

 

なぜ、胃カメラが必要なのかは・・。

 

もし、内視鏡なしで保険適用OKだったとして、ピロリ菌が陽性で除菌治療も済んだとします。

除菌したから安心と思っていても、何かしら胃の病変があるという可能性も否定できないからです。

 

胃の中は内視鏡でしか分かりません。

 

ピロリ菌だけをやっつけても安心ではないのです。

内部の様子を胃カメラでの確認、これが保険扱いとなる条件だと説明します。

 

ということで、内視鏡検査や造影検査を行っている医療機関でしか保険適用にはならないということです。

 

自費でピロリ菌検査をしたら、単純に検査のみで尿素呼気試験だと5000円以上はかかるでしょう。

 

これが、もしピロリ菌陽性となった場合。

除菌に又費用がかかり、本当にピロリ菌がいなくなったか再度検査。

 

1次だけでなく2次除菌までいってしまったら、結構な金額になってしまいます。

 

究極の方法としては、ピロリ菌検査をいったん自費でやってみて、陽性なら病院で医師に相談して胃カメラをするというのもありかも・・です。

 

ピロリ菌検査を自費でやってみて、陰性ならそこで終わりですけど・・。

 

保険診療でピロリ菌検査を希望するなら、胃の調子が悪くて内視鏡検査や造影検査をしたときに、相談した方が良いでしょう。

 

除菌治療対象患者

 

 

また、先ほどの健康診断などの検診の結果、ピロリ菌が陽性だった場合。

この検診で内視鏡検査にて胃炎が確定していれば、ピロリ菌の治療が保険適用になります。

健康診断の日付から6ヶ月以内であれば大丈夫です。

 

検診の結果を持参し、医療機関へ行って相談してください。

 

 

もう一つ。

ピロリ菌検査をするにあたって、内服している胃薬に気を付けなければならなことがあります。

 

それは、PPI(プロトンポンプ阻害薬)を飲んでいる場合。

もしくは抗菌剤など。

 

PPIとは、タケキャブ・タケプロン・ネキシウムなどの薬です。

 

これを内服していると、尿素呼気試験で擬陽性がでるかもしれないといわれています。

休薬が必要となるでしょう。

 

飲まれている薬によっては、いつでもすぐに検査が可能だとはいえません。

 

ピロリ菌検査を請求される医療事務は、レセプトに気を付けましょう。

 

実は、うちも・・一度、査定に合っています(;^_^A

注意です!!

 

 

検査費用は?

 

さきほどの ⑤尿素呼気試験では70点でしたよね。

 

これに微生物学的検査判断料150点。

尿素呼気試験に使用する薬剤ユービット錠が、272点となっています。

 

合計492点で、3割だと1480円です。

実際はピロリ菌検査だけではないので、胃カメラにも費用がかかります。

 

詳しくは、

胃カメラと大腸カメラの費用はいくら?保険扱いでも高いの?

こちらで確認してみてください。

 

 

尿素呼気試験のみでは、保険適用で1割負担で490円。

 

陽性だと除菌治療に入り、もう一度尿素呼気試験で確認します。

まだまだ続くのです(笑)

 

 

まとめ

 

ピロリ菌検査が保険適用になるには、対象患者さんが決められています。

 

その結果で、胃潰瘍・十二指腸・胃炎などの症状があったときに保険扱いとなります。

 

ピロリ菌が陽性であれば、2次除菌が終了するまで保険適用。

内視鏡検査や造影検査をされている医療機関で相談することをオススメします。

 

健康診断や人間ドックで、ピロリ菌が陽性のときも胃カメラをしていたら、除菌は結果次第で病院にて保険適用になるかもしれません。

医師に尋ねてみましょう。

 

本日は、ピロリ菌検査が保険適用になるのか、尿素呼気試験についてと一緒にお伝えしました。