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保険証の種類について。医療保障制度のしくみから知ろう!

この記事は約 11 分で読めます。

保険証の種類や医療保障制度について

 

医院に勤めて20年「くぅ」です(*^^*)

まだまだ現役で頑張っています!

 

あなたが医療機関にかかる時に必ず持って行く保険証。

これを病院の窓口に出さないと保険扱いしてもらえず、支払う金額も全部自費で高額になります。

 

普段はこの保険証の意味も分からず、とりあえず持っていかなくては・・ぐらいの感じではありませんか?

 

私も医療事務員になるまでは、保険証の種類のことなんて気にも留めていませんでした。

ただ、身分証明書にもなる大事なものというくらいの認識だけ。

 

でも、この保険証にはいろんな種類があり、けっこうな情報が書かれているのですよ。

 

今日は、医療事務員なら必ず知っておかなくてはならない保険証について、どんな種類があるのか、医療保障制度についてもふれながらまとめてみます。

 

 

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医療保障制度・国民皆保険とは?

 

「国民皆保険」なんとなく聞き覚えはありませんか?

(こくみんかいほけん)と読みます。

学生の頃に習いましたよね?!

 

日本では、全国民が何かしらの公的な医療保険制度に入らなくてはなりません。

皆どれかの医療保険への加入を義務付けされています。

 

どんな保険証の種類でも、ほとんどの医療機関で保険診療が認められているというわけ。

 

日本全国どこでもかかることができるので、フリーアクセスといわれていたりするのです。

 

もちろん、タダでこの何らかの医療保険に加入できているわけではなく、あなたも毎月保険料を払っているはず。

 

この公的な医療保険に入ることを原則として、集めた保険料を医療費にあてています。

お互いの医療費として、助け合い支えあって国民皆保険は成り立っているのです。

 

 

割合負担が違う

 

保険証1枚で、どこの医療機関にもかかれるのですから助かります。

とはいうものの、毎月の保険料もこれけっこう高いですよね~。

 

実は、自分が病院で3割負担の代金を支払う時にも高いな~と思っています。

これって私だけでしょうか(^▽^;)

 

窓口会計で仕事してても、1割の患者さんは安くて良いなーなんて感じていたりして・・。

1割負担の患者さんと3割の代金を窓口で払っている人を比べてみてもかなり違います。

 

あっ!

この負担金額の違いなどについては、

保険証の負担割合を確認。医療事務ならどこをチェックする?

こちらの記事をご覧くださいね。

 

現在では1人1枚になっている保険証。

昔はA6サイズぐらいの紙に、家族全員の名前が書かれてあったものもありました。

 

会社員のお父さんが職場からもらってくる保険証で、うちも以前はそれ!

子供2人が同じ日に別々の病院にかかりたい時には、ほんと大変だったこともありましたが、今は便利になったものです。

 

そんな保険証、実はいろんな種類があって、医療事務員の新人さんも最初はとまどったりしています。

 

 

保険証ってどんな種類があるの?

 

まず、医療保険は「職域保険」と「地域保険」に分けられます。

一般には「社会保険」「国民保険」と呼ばれることが多いかもしれません。

 

それぞれの保険をもう少し細かく見ていきますね。

 

 

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職域保険「社会保険」

 

・組合管掌健康保険(健康保険組合)                                                                                     主に大企業を対象とした保険

 

・全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)                                                                     主に中小企業を対象とした保険

 

・共済組合の保険                                                                                                             公務員を対象とした保険

 

・船員保険                                                                                                                     船員を対象とした保険

 

「社会保険」では、主にサラリーマンや公務員が、勤め先が加入する健康保険組合や共済組合などの保険証を持ちます。

 

国家公務員・地方公務員・私立学校教職員・警察などは共済組合の保険証。

 

大手企業の会社員なら健康保険組合から、中小企業の社員なら協会けんぽからもらえます。

 

ちなみに私は、小さな医院に勤めているので、協会けんぽの保険証です。

船乗りさん達は、私と同じ協会けんぽなのですが、船員専用となっています。

 

 

地域保険「国民保険」

 

・国民健康保険                                                                                                               一般市民を対象とした市町村の保険

 

・後期高齢者医療保険                                                                                                       75歳以上を対象とした保険

 

「国民保険」では、主に自営業者やフリーターなどが、市町村から発行される保険証を持つことになります。

 

ただ、この国民保険の中には特別なものがあって、市町村でなく国民健康保険組合と記されていることも!

 

建設業や医師・歯科医師・薬剤師などの特定な職業の人達が持っている保険証です。

 

うちの医院では、建設・土木・医師などの保険を「特別国保」、国民保険を「国保」、社会保険を「社保」と略して言っていますよ。

 

「国民保険」でも、年齢が75歳以上になると後期高齢者の保険証になり、市町村ではなく都道府県の広域連合に変わります。

 

昔は年齢に関係なく、取り扱いは市町村だったのですが・・。

「前期高齢者」だとか「後期高齢者」などと分けられるようになってから、保険証もいろいろ変化しています。

 

前期高齢者と呼ばれる70~74歳の方々は、市町村から国民保険証と前期高齢者証の2枚を持参されることもあり、ほんとややこしいです(^^;)

 

その他に、会社を退職された人の保険証で「任意継続」と書かれたものもあったり・・。

 

保険証には様々な種類がありますが、せめて「社会保険」なのか「国民保険」なのかは理解しておいて下さいね。

 

社会保険と国民保険

 

子供が学校の体育の授業中に怪我をしてしまいました。

担任の先生から「すぐに病院に来て欲しいと」と連絡があり、慌てて行ったとします。

 

ビックリして急いで向かったので、保険証を忘れてきてしまいました。

医療事務員の人から「保険証は社会保険ですか、国民保険ですか?」と聞かれて「えぇーっと、わかりません。」みたいなことにもならないように・・。

 

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか。

本日は、医療保障制度についてと保険証の種類を簡単に書いてみました。

 

医療保険は、本人や家族が病気や怪我など、いざという時のために使う助け合いの制度。

みんながいずれかの加入している保険者(組合や市町村など)に保険料を払います。

 

体調が悪くなると、もらった保険証を持って医療機関へ。

患者となった私達は医療費の一部を会計窓口で払い、医療機関がその残りを保険者に請求するのです。

 

この請求業務をするのが医療事務員の仕事。

 

保険証には、氏名・生年月日・性別の他に、勤め先まで分かってしまったり、住所が印字されていることもあったりといろんな情報が書かれています。

 

医療事務を目指す人なら、今後もっと詳しい内容は勉強することになるでしょう。

 

医療保険証を見ることができる!

これが医療事務になる最初の一歩です。