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診療報酬の加算について。患者さんの診察代が増えること?

この記事は約 11 分で読めます。

診療報酬の加算について

 

医療事務に興味のあるあなたへ。

医療事務歴20年の「くぅ」が、本日もわかりやすくお届けします(^^)

 

診療報酬点数の改定が、平成30年4月にあったのはご存知でしょうか。

医療事務をめざされるあなたなら、この診療報酬点数については、いやおうなしに知ることとなります。

 

資格を取るために勉強するときも、医療機関で働く場合でも、診療報酬というのは切っても切り離せません。

 

診療報酬とは医療機関の収入となるもの。

医師が行った医療行為に対して点数が決まっています。

診療報酬点数といわれ、1点が10円。

それが、医療機関の収益です。

 

そんな診療報酬点数の中に、加算といわれるものがあります。

ある医療行為に上乗せされる点数。

あなたが病院で診察を受けた場合は、その分も支払わなくてはなりません。

 

 

今日は診療報酬点数の加算について、もう少し詳しく書いてみようと思います。

さまざまな加算のうち、取られなくてもすむものもあるので必見ですよ(笑)

 

医療事務目線で、加算は取られないように・・なんていうのもおかしな話しなのですが(^▽^;)

病院の収入が減ってしまうことなのに・・ね。

 

それでは、いってみます。

 

 

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診療報酬に加算できる点数

 

医療事務の仕事内容はさまざま。

その一つに、患者さんの診療代を計算して会計をするということがあります。

 

患者さん一人一人に対して行われる診療は、症状によって違うわけです。

当たり前ですが、聴診器をあてて内診だけをしたときと、注射でもした場合では支払う診察代は違います。

 

検査でもしたときには、それなりの金額に・・。

けっこう高いです(^^;)

 

同じ注射でも違いはあるの?といえば、使った注射薬の値段の差。

あなたが打った注射の内容によって、支払う金額が違うのです。

 

基本、患者さんへの診療行為が同じなら、精算された代金も一緒。

診療報酬点数はどこの病院でも不公平なく、どなたでも診療費は変わりません。

 

そういうと「そんなことはない!!」とお叱りの声も聞こえてきそうですが・・(^^;)

 

そこには複雑なルールというものがあるのです。

同じ診療行為なのに、支払う代金が違うということも無きにしも非ずというのは、このルールのせい(笑)

 

めちゃくちゃ細かいのです。

患者さんにしてみれば「なんで?」となりますよね。

 

昨年、話題にもなった妊婦加算のように・・。

特定の診療行為となる項目に、いろいろ加わる点数というものがあるのです。

 

この加算分の代金を、妊婦さんが負担することになって大騒ぎになっていたこと。

それが去年2018年のお話し。

あなたが妊婦さんなら、文句の一つも出ますよね。

 

結局、加算はなくなったという・・診療報酬点数もけっこう変更があるのです。

 

 

点数は日本全国で同じ

 

もう一度いっておきましょう。

診療報酬点数は一定です。

 

医療事務になると、とても分厚い「診療点数早見表」や「診療報酬点数表」というものを目にすることとなります。

 

たくさんの診療行為に対しての点数が載っているわけです。

「これ、全部覚えて!」と言われても、ぜったい無理(笑)

 

その点数本の中に、さまざまな規則や今回注目している「加算点」というものが書かれています。

 

 

初診料・再診料

 

診療報酬点数の中で、まず最初に書かれてあるのが初診料や再診料。

 

現在、平成31年でいうと、あなたも私も医療機関に初めてかかると282点という初診料が必要です。

 

この初診料にも厳密にいうとすごく細かいルールはあるんですが、ややこしくなるので今回は書きません。

 

基本的に、初診料は282点。

あなたが、もし医療機関を受診されたら、明細書を見てくださいね。

 

何かの処置や検査もなく、薬も処方されなかったとしたら、

282点×10円で2820円。

 

私達は、何らかの医療保険を持っているので、保険証によって違うそれぞれの割合負担で診察代を払うことになります。

 

医療事務は全額の2820円ではなく、その一部を窓口で精算してもらうという仕事があるわけです。

 

この窓口での負担割合については、

保険証の負担割合を確認。医療事務ならどこをチェックする?

こちらの記事にも書いていますので、良かったらご覧ください。

 

ちなみに私は3割負担なので850円となります。

850円、なのですが・・。

 

850円ではないときがあるのです(@_@)

 

 

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時間による加算とは?

 

エッ!どういうこと?って思いますよね。

実は、初診料・再診料にも加算を算定されることがあるのです。

 

たとえば『夜間・早朝加算』50点

・入院施設が19床以下の小さな医療機関(診療所)
・1週当たりの診療時間が30時間以上ある

などと、いろいろ制約はあるのですが・・。

 

医療機関が表示する診療時間内の時間において初診を行った場合。

午後6時から午前8時までは50点の加算があります。

 

うちの医院の受付時間の終了は午後6時半。

患者さんが6時10分に受付窓口に来られたら、その人には50点加算です。

 

私がもし同じような条件で受診したとすると、282点+50点=332点。

3320円の3割負担で、1000円です。

 

この150円の差。

同じ診療行為なら、もう15分早く受付を済ませておけば850円ですみます。

 

診察代の節約をするならば、午後6時までに受付をしておきましょう。

 

 

他にも、医療機関が表示する時間以外の診療や、休日や深夜などにも加算があります。

・午後10時から午前6時まで診療 深夜加算      250点
・上記以外の診療機関が表示していない時間 時間外加算  85点
・休日                        480点

初診料にプラスされる点数です。

 

うちの医院は小さいので、救急で時間外に診療するようなことはありません。

ですが、もし、私が午後8時に急遽、診てもらえたら

 

初診282点+時間外加算85点=367点

3割負担で1100円。

 

これが午後11時なら

初診282点+深夜加算250点=532点

3割負担で1600円。

 

休日なら

初診282点+休日加算480点=762点

私は2290円を支払うことになります。

初診料だけでですよ。

 

 

このように、いくつか例に挙げて書いてみましたが、診療報酬の加算は実にさまざまあります。

・対象の検査における外来迅速加算
・入院中の患者さんに対してだけの加算
・3才未満・6才未満の乳幼児にも加算

などなど。

 

こんなもんじゃありません。

診療報酬点数表には、細かい加算がまだまだ書かれています。

 

 

まとめ

 

医療事務は、診療報酬の加算など算定漏れのないように気を付けなくてはなりません。

 

ある一定の診療行為に加算される点数。

診療点数として決まっている加算点数分も、患者さんから保険証の割合負担に応じて払ってもらいます。

 

夜間・早朝加算に関しては、ちょっとだけ時間を意識しておくと、支払わなくても良い点数。

患者さんの立場なら・・比較すれば分かりますが、ここは節約できるところですよ。

 

最初の方にも書きましたが、昨年2018年に問題となった新設の妊婦加算。

初診時75点、再診時38点。

 

平成30年の改定で新しく決められた加算でしたが、早くも12月までで凍結。

うちの医院でも、新年31年からは加算点数として扱わないように連絡が入っていました。

 

診療報酬点数の改定は2年ごとにあるのですが、こうして年度の途中でも変更となったりします。

 

医療事務は、診療報酬点数や加算についても日々対応できるように、勉強しなくてはいけませんね。

アンテナも張り巡らせて・・。

 

医療事務をめざそうかなと思われているあなた。

 

診療報酬の基本の点数だけではなく、加算の部分もきっちり確認しなくてはならないことだと覚えておいてください。

細かいですけど、医療事務としては取りこぼしのないように・・ね(^^)