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新型コロナウイルスが世界中に広がっていて、令和2年はほんと大変な年になっています。
最前線で治療に対応されている医療機関には、尊敬と感謝しかありません。
少しでも感染のリスクを減らせば、コロナウイルスにかかる危険も少なくなるはず。
患者さんが、診察なしで薬をもらいたいと言われる気持ちも充分にわかります。
できるなら、医療機関に出向いていくということは避けたいでしょう。
もう誰がどこで感染するのか分かりませんもんね。
自宅待機・できるだけ外出をしないというのも、自分がもしかしたら感染しているかもしれないと疑わなくてはいけないからです。
まぁ、ぶっちゃけて言うと・・。
今のところ、患者さんの様子からコロナウイルスに感染したくないから・・というのが本音だとは思いますけど(^^;)
自分が無症状で感染しているかも・・、誰かにうつすかも・・とは、なかなか考えていない感じもしているところ。
で、このところ、「薬だけもらいたいのですが・・」という電話が多くなっています。
実際は、病院によって対応はさまざまだと思いますが、連絡事項が次々にFAXされてきて
情報が目まぐるしく変わっていくのです。
患者さんからの「薬だけもらいたい」という希望について。
本日は、私が把握した連絡事項をお伝えしようと思います。
もちろん、医療事務らしく診療報酬点数とともに・・(笑)
薬だけもらいたい患者さん。普段は診察なしではできません
ちょっとうろ覚えなのですが、2月に入ったあたりだったかなぁ~。
テレビで「薬だけもらえます」みたいな報道がありました。
まだ、私達の手元に何の連絡も来ていない頃です。
その頃から、少しずつ患者さんから問い合わせがあった日もありました。
ですが、事務連絡がない限り、医療事務は診療点数がどうなるのか分かりません。
普段なら、診察もなしで薬は出せないのです。
詳しくは、こちらの記事で書いています。
『投薬のみで診察なしはありえる?受付窓口で処方を希望する人』
ご参考まで(^-^)
薬をもらいたい患者さんへの答えは、「まだ何も決まっていません」というだけでした。
最初の事務連絡
テレビの報道を受けて、まもなくしてからです。
薬だけもらいたいという患者さんの質問に答えられる事項。
2月末に連絡が入りました。
電話や情報通信機器を用いた診療や処方について。
「新型コロナウイルス感染症に係る診療報酬上の臨時的な取扱いについて」という事務連絡は、2月の初めあたりからありました。
うちのような小さな医院にはあまり関連のない入院に関することであったり・・。
帰国者・接触者外来の受診についてだったり、医療機関の対応についてなどさまざまな通達。
その中で、今回のように「薬だけもらいたい」に関連する連絡は、2月末の話しです。
薬だけもらいたいという患者さんの対応は、感染拡大を防止するという観点からも特例措置でできるということになりました。
対応は医療機関によってまちまちでしょうが、電話で問い合わせのあった患者さんに対してもOK。
この頃から、対面の診察なしで薬を処方という話しが出てきました。
情報通信機器というと、どうもインターネットなどのオンライン診療だけと思いがち。
私も、てっきりオンライン診療をやっている医療機関だけのことだと思っていましたから・・。
でも、このコロナの緊急措置では、固定電話での診療・処方も大丈夫なのです。
患者さんから「薬だけもらいたい。いけますか?」という電話の問い合わせには対応できます。
その際、処方せんは薬局にFAXなどでするというものです。
診療報酬点数は電話再診料の73点。
慢性疾患の患者さんが毎月支払われている管理料は算定できません。
高血圧やコレステロール値が高いなどの薬剤を処方すると、特定疾患療養管理料225点が取れます。
これは、電話による再診には算定できないのです。
特定疾患療養管理料は、うちのように入院施設20床未満の診療所で取れる点数。
患者さんが感染しないように配慮する、特別な電話再診での処方です。
医療事務なら、電話再診料と処方せん料を算定。
慢性疾患療養管理料や外来管理料加算(52点)は取れないことは覚えておきましょう。
電話や情報通信機器を用いた診療についての特例措置
その後、情報がいろいろ変わっていって、数々の連絡事項が届きました。
先ほどから書いている「薬だけもらいたい」というこのお話し。
これ、あくまでも20床以下の診療所、小さな医院のことですよ~。
なんせ、私は個人医院での現役医療事務ですから(笑)
診療報酬点数は日本全国どこでも同じですが、医療機関の規模によって初診や再診の点数は違ってきます。
新型コロナウイルス感染者が多くなる前の診療所では、初診料288点・再診料73点。
電話や情報通信機器を用いた診療についての特例措置については、医療機関によって考えはいろいろです。
なので、まずは電話で問い合わせをして、薬だけもらいたいという希望が通るのか確認してくださいね。
っで、うちは元々オンライン診療はやっていないので、対応は固定電話のみ。
『新型コロナウイルスの感染拡大を防止する観点から、電話や情報通信機器を用いた診療で処方する場合、慢性疾患等を有する定期受診患者等について、当該患者が複数回以上受診しているかかりつけ医等が、その利便性や有効性が危険性等を上回ると判断した場合において、これまでも当該患者に対して処方されていた慢性疾患治療薬を電話や情報通信機器を用いた診療で処方する』
厚生労働省保険局医療 課
このような事務連絡事項は、それぞれ地方の厚生(支)局などのホームページでも見られます。
関西なら、近畿厚生局。
普段はあまり行われていない長期の処方や、電話で診療・処方という、なるべく人と接触を
しないというのがねらいです。
医療事務は電話対応・薬局へのFAXなど、いつもとは違う業務となりますね~。
これ案外、いつもの業務と並行してすると、時間も手間もかかり大変なのです。
電話で話すときって、より詳しく丁寧に説明しなくてはいけなくて(^^;)
先生は別の患者さんを対面で診察されているし、患者さんを電話口で待たせることにもなります。
処方せんを薬局にFAXすることについても、話さなければなりません。
薬局との連携や確認事項もあります。
電話が立て続けに入ると、普段の窓口業務に支障のあることも・・。
小さいクリニックでは、そう多くの医療事務が働いているわけではありませんから。
今日も、電話で「薬だけもらいたい」という患者さんが多くおられました。
現在の最終事務連絡の報告
今回は、本当に特例的・限局的なこと。
現時点で最新の情報としては・・。
初診から、電話や情報通信機器を用いた診療の実施が可能だということです。
今までは、いつも定期的にだいたい同じ薬を希望される患者さんに電話対応という感じでしたから。
新しく初診から適応されるとなっています。
診療の際は、いろいろ細かい留意点などありますが、これが固定電話でもできるなんてビックリΣ( ̄□ ̄|||)
本当に特例措置としての対応ですね。
院外処方せんはFAXするとか、原本はどうするのかとか、診療代金はどうするのか、いろいろ問題は多くて大変そうですけど・・。
小さな医院は、振込やクレジット対応などもないし、細かいことを言うとFAX代はどうするの?なんてことも(笑)
院内処方のクリニックは、薬を郵送するの?なんて話もなりそう。
診療報酬点数の方は・・といえば、
・初診からの電話や情報通信機器を用いた診療 214点
・慢性疾患を有する定期受診患者に対して、電話や情報通信機器を用いた診療及び処方
147点
当初の2月末の通達にあった、電話再診料73点はなくなっているということですね~。
まだまだ、ここでは書き切れないくらいの連絡事項がありますが、又、ころころ変わるかもしれません(笑)
私も、全部把握しきれているわけではないので、もし違っていたらごめんなさいm(__)m
まだまだ、確認中です(;^_^A
とりあえず、あなたが「薬だけもらいたい」という患者さんなら、一度、医療機関への問い合わせをオススメします。
医院によっては「うちではできません」なんてところもあるでしょうし。
個人的には、小さな医院ではハードル高そうだと思っていますが・・。
このご時世、新型コロナウイルスへの感染の危険性を考えると、電話対応してもらえると患者さんは助かると思います。
まとめ
なんだか、このところ、コロナにまつわる記事ばかりで、すみませんm(__)m
最新の旬な話しになるので、ついつい・・。
薬だけもらいたいと思っている患者さんにとっては、良いお知らせですよね。
電話対応してもらえたら、病院へは行かなくてすむかもしれないのですから。
電話や情報通信機器を用いた診療についての特例措置は、コロナの今後の流行状況によって、取扱いは変更・廃止となります。
診察なしで薬の処方というのは、本来はできません。
初診の人が、電話で診療・処方してもらえるというのも、まずないでしょう。
新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため対応。
感染拡大防止策としての電話や情報通信機器を用いた臨時的なことなのです。
それにしても、新型コロナウイルスの終息はいつなのか・・。
連絡事項に更新があれば、できるだけ書いていこうと思っています。
新型コロナウイルスでの緊急事態宣言も解除されて、今でも診察なしで薬がもらえるの?という質問がよくあります。
いったい、いつまで続くのでしょうか。
厚労省からは明確な話しは何にも出ていませんが、いつまでも電話で薬だけの処方が可能というわけにもいかないでしょう。
うちでもコロナウイルスが広がっている間は、薬を長期に処方して、なるべく受診回数をへらすような処置を取っていました。
ですが、今後は元通り。
今では、なるべく通常の処方日数に戻すようにしています。