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毎日、しっかり保険証の確認をしている医療事務さん、お疲れ様です(#^.^#)
保険証が違っていると、レセプト(診療報酬明細書)は返戻されてきます。
医療事務をめざされているあなたも、保険証の確認は大事な業務だと思っていてくださいね。
しっかりと目を見開いて(笑)見なくてはいけません。
本日の記事では、この保険証の記号・番号のあとに、枝番が追加されるという件について書いていこうと思います。
何年か前からアナウンスはあったようですが、知っておられましたか?
医療事務もアンテナを張り巡らしていないと、
・そんな話しあったっけ?!
・えっ!いつから?
・保険者番号が変更?
・マイナンバーカードになるの?
なんて、分からないことだらけになってしまいます。
医療事務の現場の様子とともに見ていきますね。
令和2年10月から保険証が変更になる?
『令和2年10月』というキーワードは、何かしら医療事務にとってポイントとなっています。
私達の暮らしの中でも、酒税の改正やたばこ税の引き上げ、最低賃金の引き上げ、入国制限の緩和など、まだまだありますよね。
医療機関では、インフルエンザ予防接種の開始やレセプトの摘要欄への記載事項をコード選択するなんてこともあります。
・インフルエンザ予防接種について
『インフルエンザ予防接種は何科で受けられる?令和2年の状況』
・レセプトコメントのコード選択について
『レセプトにコメントが必要?令和2年10月分から義務化の件』
それぞれの内容は、上記の記事で書いています(^-^)
良かったら、参考にしてください。
保険証に枝番が付加されるというのも、今回の令和2年10月からの話し。
医療事務は、2年に1度の診療報酬点数改定の4月には、チェック項目が多くなります。
それだけではなく、こうやって10月でも時々、変更・改正点があったりするのです。
現場の対応
10月から保険証が変更になるの?と、少々慌てたりもしましたが、そうではありませんでした。
保険者番号(社会保険8桁、国民保険6桁)が変わるのではなく、2桁の枝番が記号・番号のあとに追加されるということです。
例えば、4人家族で、お母さんと子供2人をお父さんが扶養していたとします。
扶養家族が3人となります。
4人とも、お父さんの企業からもらう保険証となりますが、このときは全員が同じ保険者番号で、そのうしろの記号・番号も一緒。
被保険者(本人)か被扶養者(家族)の違いですね~。
ここを個人単位で区別するために、枝番で01や02のように振り分けていくのでしょう。
枝番を含めた一人に一つの保険証番号といった感じだと、私は思っています。
保険証の情報は、カルテや院外処方箋にも表示されるもの。
医療事務の現場では、すでに準備だけは整えています。
電子カルテやレセプトコンピューターのメーカーから、何かしら連絡が入っているはず。
本日10月1日から、電子カルテ上には枝番を登録できるような体制にはなっています。
どなたが一番最初に、枝番を登録する患者さんになるのか興味津々だったりして(笑)
医療の現場でも、徐々に対応していくことになりそうです。
枝番が追加になるのはいつから?
一応、枝番が付加されるという開始が令和2年10月。
ですが10月1日から、一斉に付加された保険証が発行されるわけではありません。
医療事務も、カルテに必ず枝番を記入しなければならないということではないのですね。
私も、職場から新しい保険証をもらったわけでもないですから・・。
社会保険の場合は、仕事をやめない限りその会社の保険組合なので、ずっと同じ保険証です。
でも、国民保険は自治体によって、1年や2年で新しい保険証が届きますよね。
それは期限があるので、切れるまでに新しい保険証が届くのです。
社会保険は、ほぼほぼ期限がないですから。
今回は、一斉に保険証が新しくなるなんて話し耳に入ってきてません。
枝番に関しては、1年間かけて順次追加していくと聞いているので、当分は今まで通りの気もしています。
枝番付きの保険証、いつもらえるのでしょうかね~~。
変更になる理由
私もはっきりと覚えていないのですが、この保険証に枝番を追加という話しは2年ぐらい前からいわれていたと思います。
個人単位の保険証の発行で、将来的にはマイナンバーカードでの健康保険証の利用をめざしているのでしょうね。
確実な本人資格確認と患者さん個人の薬剤情報や特定健診の情報が見られるようにするとか・・。
それには、今の世帯ごとの保険証から個人単位の保険証に移行しなければなりませんよね。
で、保険証に枝番を付加ということに・・。
オンライン資格確認というシステムを導入すれば、素早く保険資格の確認ができ、窓口の業務も削減できるようです。
資格過誤によるレセプト返戻が減り、事務の負担も減るということ。
現実には、退職された人が保険証の返還をしていなくて、そのまま医療機関にかかられるときがあります。
患者さんには、その保険証の保険資格がないわけですが、医療機関には全くわかりません。
いつ退職されたのか、いつまで保険資格があるのか、そんなのは保険証には書いていませんから(^^;)
患者さんが持って来られた保険証で受け付けてしまいます。
のちに、保険資格がなかったと判明して、レセプト返戻になったりするのですね~。
いくら医療事務がしっかりと保険証を確認しても、その保険証自体に資格がないのならどうしようもないですから・・。
患者さんの保険資格情報が瞬時にわかるというのは、オンライン資格確認というシステムのメリットでもあります。
それがマイナンバーカードだったら、医療事務は保険情報の入力業務も必要なくなるのです。
入力の手間が省けるわけ。
それには、ネットワークの環境や資格確認のためのカードリーダーも必要。
そういえば、何ヶ月か前に支払基金から、そのようなお知らせがありました。
まだまだ、ハードルは高そうですが、今日から保険証の枝番付加は始まっているらしいです。
今後のスケジュール
・2020年10月頃から
保険証の記号・番号のうしろに2桁の枝番が付加
・2021年3月頃から
マイナンバーカードによるオンライン資格確認の開始
・2021年4月頃から
全ての保険者で、新規に発行の保険証に2桁の枝番を追加
・2021年10月頃から
2桁の番号をも含めた保険証でレセプト請求開始
保険証の枝番については、およそ1年間かけて確認していくようです。
今ではまだ、どのような経過をたどっていくのかわかりませんが、保険証が個人単位のものになることは間違いないでしょう。
・2桁の枝番が記載されていない保険証を持って来られた場合はどうする?
・オンライン資格確認システムを全部の医療機関で導入するの?
・マイナンバーカードは必須?
など、まだまだ疑問はありますが・・(;^_^A
始まったばかりなので、今後の状況も又、追加で書いていきますね。
まとめ
令和2年10月から、順々に保険証へ枝番が付加されていきます。
保険者番号が全て変わるのではなく、世帯単位から個人単位で付加されていくということ。
医療事務は、しばらくの間、枝番にも気を付けて保険証のチェックです。
将来のオンライン資格確認システムに向けても、個人単位で枝番が追加されることには意味があるのですね。
オンライン環境を整えて、資格確認が確実にできるのはメリットですが、義務ではないのでどのぐらい普及するのでしょうか。
枝番を付加した保険証でのレセプト請求は、令和3年の10月からとなっていますので、1年間かけて保険証はしっかりと確認していかなくてはいけません。
付加された新しい保険証は発行されるのか定かではありませんが、それまでは本人に通知されるとも聞いています。
医療機関で口頭で伝えるのか(それはないっかなぁ~~(^^;)、今の保険証に書き加えるのか、シール等の発行で貼るのか、どうなるのでしょうね。
近い将来、全ての人がマイナンバーカードによる受診になっているのかもしれません。
という私は、まだマイナンバーカードは作っていないのですが(^▽^;)
追加情報
令和3年3月になり、時々、枝番付きの保険証を目にするようになってきました。
カルテに枝番の登録はしていますが、レセプトには反映しません。
レセプトは、まだ枝番付きの保険証の情報では請求できないので・・。
現在、一番見落としやすいのが、70歳~74歳の患者さんが持参される高齢受給者証。
たとえば、まだ現役で働いておられてクレジットカードと同じ大きさの健康保険証と、ハガキと同じくらいの大きさの紙の高齢受給者証を持ってこられたとき。
保険証にはまだ枝番はついてないのですが、高齢受給者証には枝番が記載されているのです。
もちろん70~74歳の患者さんの保険証は、両方のチェックが必要なのですが、ついつい見逃しがち。
今はまだ、気が付かずスルーしてしまっても、レセプト請求に枝番は関係ないので、もちろん返戻になりません。
ですが、保険証確認に関しては漏れがあったというわけになります。
医療事務としては、保険証と高齢受給者証の確認もしっかりとしなくてはいけませんね。
最近、良く感じることだったので、追記しておきます(^^)
8月。暑いですね~~(>_<)
コロナ禍で、またまた緊急事態宣言が出され今年の夏も自宅待機・・。
今月から、後期高齢者の保険証の期限が変更になっています。
患者さんは新しい保険証を持って来られるので、電子カルテやレセコンには期限の訂正が必要です。
で、この75歳以上の新しい後期高齢者の保険証には枝番がない!!
よくよく考えてみれば、後期高齢者ではその人一人の保険証で、もともと本人・一個人のもの。
世帯で発行されてるわけでもないし、誰かを扶養する家族扱いもないですものね。
個人単位の保険証だから・・ということ。
ということは、この後期高齢者用の保険証にはこのままずっと枝番は追加されないということなのでは?
まだ確認は取っていませんが、そんな気がする「くぅ」なのでした。
あっ、70~74歳の高齢受給者証は8月から期限も変更になり、枝番もしっかり追加されています。
社会保険や国民保険証の本体自体の変更はまだありません。
手元に新しい保険証が届いたときからが枝番追加です。
新しい高齢受給者証には枝番が追加されているので、今月8月は気を付けてくださいね。
医療事務は、期限と枝番の確認は必ずチェックしましょう。
ちなみに、レセプト提出ではまだ枝番は必要となっていません。
コンピューターに枝番を追加できるとしても、レセプト請求では追記にはなっていないのです。
これらは、コンピューターのメーカーであるシステムベンダーが管理していると思われます。
そろそろ、なにかしらのアップデートがあるでしょう。
レセプト請求の枝番追記については、令和3年9月分のレセプトから。
10月に請求するときは枝番が必要です。
現状では、私の社会保険の保険証の枝番追加もまだ。
全ての保険証に枝番が追加されている・・とまではいかないようですね。
2021年4月の予定だったような気もしますが・・。
これは新規に発行する保険証のことだけ。
私のような既存の保険証の場合の2桁の枝番はいつから追加されるのでしょうか。
謎だぁ~~。
オンライン資格確認の開始のカードリーダーの件。
これもあんまりうまくいってないような感じがするのは私だけでしょうか・・(^▽^;)
枝番については、今後も追跡・追記していきまぁ~す。
新しく記事を書きました。
『保険証に枝番がない場合。協会けんぽや後期高齢者にはある?』
こちらが枝番に関しての最新情報となります(*^^*)